CFIECウェビナー「トランプ新政権と変転する世界―変化の本質と日本への示唆」

CFIECウェビナー
「トランプ新政権と変転する世界―変化の本質と日本への示唆」


日 時:2025年2月4日(火) 14:30~16:30(配信時間)
主 催:一般財団法人 国際経済連携推進センター
講 師:渡辺靖   慶應義塾大学 環境情報学部 教授 <兼モデレーター>
    安井明彦  みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 調査部長
    久嶋省一  コニカミノルタ株式会社 法務部 貿易グループ グループリーダー
    佐橋亮   東京大学 東洋文化研究所 教授
形 式: オンラインセミナー(YouTube Live)
定 員: 500名(参加費:無料)

お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/4279430/
※お申込者限定で、YouTube概要欄にてプレゼン資料のダウンロードが可能です。(配布可能な資料がない場合もございます。)

<内容>
米国でトランプ新政権が発足しました。トランプ大統領が掲げてきたスローガン「MAGA(米国を再び偉大に)」を多くの米国民が支持する一方、その実現手段として公言する関税政策に世界は警戒を強めています。米国第一主義を掲げるトランプ氏は、これまで自国が主導してきた自由貿易や国際協調を転換し、従来の常識や形式を無視した手法で保護貿易や一国主義へ加速度的に進むと見られています。

中国のリスクが顕在化するに伴い、日本を始めとする同盟国は“デリスキング”を模索し、米国との連携を強めてきました。いま米国はこれまで唱えてきた理念や価値ではなく、力で国際関係をとらえ、通商と安全保障を同じ交渉の土台に乗せ、同盟国にも容赦なく取引を迫ろうとしています。米中競争の激化と米国第一主義が並走する世界で日本は何を追求していくべきでしょうか。

本ウェビナーでは、貿易を政治的にとらえ、軍事力と経済力を絡めて“米国の黄金期”の再現を目指すトランプ氏が揺さぶる世界の行方について、米国内政社会の変化を通して掘り下げます。トランプ氏の安全保障観は国際秩序にどう影響するのか、米国の通商政策がもたらす課題とチャンスは何か―。日本や日本企業が求められるマインドセットの転換、探るべきビジョンと共に、主に経済、外交・安全保障の観点から考察します。

パネリストには、現代アメリカの政治、社会に造詣が深い慶應義塾大学教授の渡辺靖氏(兼モデレーター)、国際政治、特に米中関係と国際秩序に精通する東京大学東洋文化研究所教授の佐橋亮氏、米国の経済・財政政策を熟知するみずほリサーチ&テクノロジーズ(株)調査部長の安井明彦氏、そして企業の視点から見た安全保障輸出管理に豊富な知見を有するコニカミノルタ(株)法務部貿易グループ グループリーダーの久嶋省一氏をお迎えします。

<プログラム>
1. 14:30 - 14:35 (5分) プログラム説明、スピーカー自己紹介 (事務局)
2. 14:35 - 14:55 (20分) 趣旨説明/プレゼンテーション (渡辺靖氏)
3. 14:55 - 15:10 (15分) プレゼンテーション (安井明彦氏)
4. 15:10 - 15:25 (15分) プレゼンテーション (久嶋省一氏)
5. 15:25 - 15:40 (15分) プレゼンテーション (佐橋亮氏)
6. 15:40 - 16:30 (50分) ディスカッション・事前質問に基づくQ&A
7. 16:30 閉会

<講師略歴>登壇順
渡辺 靖(わたなべ やすし)氏(兼モデレーター)
慶應義塾大学 環境情報学部 教授

上智大学外国語学部卒業後、ハーバード大学よりPh.D.(社会人類学)取得。ハーバード大学国際問題研究所アソシエート、オックスフォード大学シニア・アソシエート、ケンブリッジ大学フェロー、ウィルソンセンター・フェロー(ジャパンスカラー)、パリ政治学院客員教授、欧州大学院大学客員研究員、北京大学訪問学者などを歴任。専門は現代米国論、パブリックディプロマシー論。単著に『アフター・アメリカ?ボストニアンの軌跡と<文化の政治学>』(慶應義塾大学出版会、2004年)、『リバタリアニズム?アメリカを揺るがす自由至上主義』(中公新書、2019年)、『白人ナショナリズム?アメリカを揺るがす「文化的反動」』(中公新書、2020年)、『文化と外交―パブリック・ディプロマシ?の時代』(中公新書、2011年)、『<文化>を捉え直す?カルチュラル・セキュリティの発想』(岩波新書、2015年)ほか多数。近著に『アメリカとは何かー自画像と世界観をめぐる相剋』(岩波新書、2022年)がある。サントリー学芸賞、アメリカ学会清水博賞、義塾賞、日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞など受賞。NHK国際放送番組審議会委員長など歴任。

安井 明彦(やすい あきひこ) 氏
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 調査部長

1991年富士総合研究所(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)入社。在米国日本大使館専門調査員、みずほ総合研究所(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)ニューヨーク事務所長などで、米国に約10年滞在し、同時多発テロ、金融危機、オバマ政権の誕生などを経験。同政策調査部長、欧米調査部長などを経て、23年4月から現職。経済・財政政策、政治を中心に、一貫して米国を担当。著書に『ブッシュのアメリカ改造計画(共著、日本経済新聞社)』『アメリカ選択肢なき選択(日本経済新聞出版社)』『やっぱりアメリカ経済を学びなさい(共著、東洋経済新報社)』『漂流するリベラル国際秩序(共著、日経BP日本経済新聞出版)』などがある。

久嶋 省一(くしま しょういち)氏
コニカミノルタ株式会社 法務部 貿易グループ グループリーダー(部長)

1992年 図書館情報大学(現 筑波大学 図書館情報学部)卒業。同年、ミノルタカメラ株式会社(現 コニカミノルタ株式会社)に入社。1995年より安全保障輸出管理を担当。現在は、法務部 貿易グループのグループリーダー(部長)。2009年より2015年に一般社団法人 ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA) にて、CCC情報セキュリティ認証制度導入や事務機分野の中国国家標準策定に対する業界活動に参加。現在、JBMIAでは事務機国産化などの中国の政策ならびに中国に対する各国の政策を扱う地域パートナーシップ専門委員会の主査を務める。また、2010年より一般財団法人 安全保障貿易情報センター(CISTEC) 海外法制度分科会アジアWGリーダー等を歴任し、中国の輸出管理制度ガイダンスの作成等に関わる。更に国際経済連携推進センター (CFIEC)では、2019年~2023年に新しい通商戦略研究会の委員を務めた。

佐橋 亮(さはし りょう)氏
東京大学 東洋文化研究所 教授

国際基督教大学教養学部卒。東京大学大学院博士課程修了、博士(法学)。専攻は国際政治学、特に米中関係、東アジアの国際関係、国際秩序論。オーストラリア国立大学博士研究員、東京大学特任助教、神奈川大学教授を経て2019年4月東京大学東洋文化研究所准教授、2025年1月より同教授。東京大学未来ビジョン研究センター教授を兼任。土地等利用状況審議会委員、科学技術外交推進会議委員、日本国際政治学会理事、日本国際交流センター理事、日本経済団体連合会21世紀政策研究所客員研究委員、読売新聞読書委員、全米アジア研究所諮問委員・『アジアポリシー』誌編集委員を兼ねる。 これまで、スタンフォード大学、ウィルソン国際学術センター、ソウル国立大学等で客員研究員、経済産業研究所にてファカルティフェローを歴任。著書に『米中対立:アメリカの戦略転換と分断される世界』(中央公論新社)、『共存の模索 アメリカと「2つの中国」の冷戦史』(勁草書房)、編著書に『世界の岐路をよみとく基礎概念』(岩波書店)、『冷戦後の東アジア秩序』(勁草書房)、訳書にアーロン・フリードバーグ『支配への競争:米中対立の構図とアジアの将来』(日本評論社)など。論文は日本語、英語、中国語、韓国語にて多数。神奈川大学学術褒賞、日本台湾学会賞など受賞。

【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター 川西、松井