CFIECウェビナー 「米国第一主義の世界―トランプ大統領2期目がもたらすもの」

CFIECウェビナー
「米国第一主義の世界―トランプ大統領2期目がもたらすもの」


日 時:2024年12月9日(月) 11:00~12:50(配信時間)
主 催:一般財団法人 国際経済連携推進センター
講 師:久保文明  防衛大学校 校長 <モデレーター兼パネリスト>※登壇順
    高原明生  東京女子大学 特別客員教授
    岩間陽子  政策研究大学院大学 教授
    石井正文  学習院大学 特別客員教授
形 式: オンラインセミナー(YouTube Live)
定 員: 500名(参加費:無料)

お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/4216761
※お申込者限定で、YouTube概要欄にてプレゼン資料のダウンロードが可能です。(配布可能な資料がない場合もございます。)

<内容>
2025年1月に発足する米トランプ政権は、1期目よりも過激で不確実性が高まると多くの識者が予想しています。連邦議会の上下両院とも共和党が制するなかで、自身に忠実な人物を政権の要職に起用し、すでに1期4年務めた経験をもって政権運営に臨むため、大胆な政策が推進しやすくなることがその理由として挙げられています。

他方で、前回の就任時から世界情勢は様変わりしています。ロシアがウクライナへ侵攻し北朝鮮はその前線に派兵、中東においてはガザ衝突の報復の連鎖がイスラエルとイランの交戦に拡大しています。中国の経済問題は深刻化し、欧州政治を牽引してきたドイツとフランスの影響力には陰りが見え、ASEAN諸国は熾烈な米中競争下においてバランスの維持に苦慮しています。

前政権時よりもさらに複雑化した国際情勢において、トランプ氏が掲げる「米国第一主義」はどのような意味を持ち、何をもたらすのでしょうか。

本ウェビナーでは、トランプ氏の前政権時から大きく動いている国際情勢を俯瞰しながら、来年1月の新政権発足がすでに不安定な国際秩序にどう波及していくのか探ります。それぞれ固有の問題を抱える各国、地域はトランプ氏が求めるディール(取引)にどう対峙するのか、どのような時間軸と戦略で、自らの利益や安定を確保しようとしていくのか。繊細な舵取りが求められる世界情勢において日本に求められる視点や戦略と合わせて、主に外交・安全保障の観点から考察して行きます。

パネリストには、現代アメリカ政治研究の第一人者で、防衛大学校校長の久保文明氏(兼モデレーター)、現代中国政治研究で卓越した実績を有する東京女子大学特別客員教授の高原明生氏、ドイツを中心としたヨーロッパの外交・安全保障に精通する政策研究大学院大学教授の岩間陽子氏、そして前駐インドネシア大使を務めアジア情勢を熟知する学習院大学特別客員教授の石井正文氏をお迎えし、討論頂きます。

<プログラム>
1. 11:00 - 11:05 (5分) プログラム説明、スピーカー自己紹介 (事務局)
2. 11:05 - 11:10 (5分) 趣旨説明 (久保文明氏)
3. 11:10 - 11:25 (15分) プレゼンテーション (1) (高原明生氏)
4. 11:25 - 11:40 (15分) プレゼンテーション (2) (岩間陽子氏)
5. 11:40 - 11:55 (15分) プレゼンテーション (3) (石井正文氏)
6. 11:55 - 12:10 (15分) プレゼンテーション (4) (久保文明氏)
7. 12:10 - 12:50 (40分) ディスカッション・事前質問に基づくQ&A
8. 12:50 閉会

<講師略歴>登壇順
久保 文明(くぼ ふみあき)氏(兼モデレーター)
防衛大学校 校長 / 東京大学 名誉教授

1979年 3月東京大学法学部卒業。1989年12月法学博士(東京大学)。
コーネル大学・ジョンズホプキンズ大学・ジョージタウン大学・メリーランド大学客員研究員、 2003年東京大学大学院法学政治学研究科教授、2009年パリ政治学院招聘教授、 2014年ウッドローウィルソン国際学術研究センター研究員、2021年4月より現職。
専門は現代アメリカ政治。主な著書に『ローズヴェルト』(山川出版社、2024年)、『アメリカ政治史講義』(共著)(東大出版会、2022年)、『アメリカ政治の地殻変動 - 分極化の行方』(編著)(東大出版会、2021年)、『アメリカ大統領選』(共著)(岩波新書、2020年)、『アメリカ政治史』(有斐閣、2018年)、『アメリカ大統領の権限とその限界-トランプ大統領はどこまでできるか』(編著)(日本評論社、2018年)など。

高原 明生(たかはら あきお)氏
東京女子大学特別客員教授、東京大学名誉教授

1981年東京大学法学部卒業、1983年英国開発問題研究所修士課程修了、1988年同博士課程修了(サセックス大DPhil)、1988年笹川平和財団研究員、1989年在香港日本国総領事館専門調査員等を経て、 2005年東京大学大学院法学政治学研究科教授、2018年-2020年に東京大学公共政策大学院院長。2020年10月 から2023年3月までJICA緒方研究所所長を兼務。2024年より現職。専門は、現代中国の政治、東アジアの国際関係。最近の著作に『日中関係2001-2012』(共編)(東大出版会、2023年)など。

岩間 陽子(いわま ようこ)氏
政策研究大学院大学 教授

京都大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程修了。京都大学博士。京都大学助手、ベルリン自由大学留学中に、ベルリンの壁崩壊とドイツ統一を目撃する。在ドイツ日本大使館専門調査員などを経て、2000年から政策研究大学院大学助教授。同大学准教授を経て、2009年より教授。
専門はドイツを中心としたヨーロッパの政治外交史、安全保障、国際政治学。『核の一九六八年体制と西ドイツ』(有斐閣、2021年)で第8回猪木正道賞正賞受賞。『核共有の現実:NATOの経験と日本』(共編著、信山社、2023年)、『ドイツ再軍備』(中央公論社、1993年)、『NATO(北大西洋条約機構)を知るための71章』(明石書店、2022年)、『漂流するリベラル国際秩序』(日本経済研究センター編著、2024年)、『EUの世界戦略と「リベラル国際秩序」のゆくえ――ブレグジット、ウクライナ戦争の衝撃』(明石書店、2022年)、Joining the Non-Proliferation Treaty: Deterrence, Non-Proliferation and the American Alliance, (John Baylisと共編著、Routledge: 2018)、Neutral Europe and the Creation of the Nonproliferation Regime: 1958-1968 (Pascal Lottazと共編著、Routledge:2023)、Security Cooperation in Northeast Asia: Architecture and Beyond (T.J.Pempel and Chung-Min Lee eds. Routledge:2012)など著書多数。 安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、法制審議会、内閣府国際政治経済懇談会など、多くの政府委員会等のメンバーも務める他、(財)平和・安全保障研究所理事、日経Think!エキスパート、毎日新聞書評欄「今週の本棚」執筆者も務める。
現在、日本国際政治学会評議員、国際安全保障学会理事、日本防衛学会理事。
Xアカウント https://x.com/2000grips
Linkedin https://www.linkedin.com/in/yoko-iwama-57a44842/

石井 正文(いしい まさふみ)氏
前駐インドネシア大使(現 学習院大学特別客員教授)

1957年11月3日、広島県東広島市生まれ。広島学院中学・高校卒業後、1976年、東京大学法学部入学。同卒業後、1980年4月外務省入省。外務省勤務中は、本省では、外務大臣秘書官、総合外交政策局企画課長、アジア大洋州局南東アジア第二課長、地球規模課題審議官、国際法局長他を歴任。海外では、駐米大使館公使(政務担当)、駐英大使館公使(政務担当)、駐ベルギー国大使兼NATO日本政府代表、駐インドネシア大使を歴任。2020年12月に、3年8カ月間の駐インドネシア大使勤務を終え帰国し、2021年1月に外務省退官。現在は、学習院大学特別客員教授他を務める。

【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター 川西、松井