CFIECウェビナー
「サイバーセキュリティの未来を考える」
日 時:2024年10月18日(金) 17:00~18:30
主 催:一般財団法人 国際経済連携推進センター(CFIEC)
後 援:経済産業省
登壇者:村井 純 慶應義塾大学 教授(兼モデレーター)
篠田 佳奈 株式会社BLUE 代表取締役
宍戸 常寿 東京大学大学院法学政治学研究科 教授
(敬称略)
形 式: オンラインセミナー(YouTube Live)
定 員: 200名
参加費: 無料
お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/4136151
<内容>
昨今、個人・企業・国を問わず、サイバー攻撃による被害事案が後を絶ちません。例えば、個人へのSNSを使った名誉棄損、フェイクニュース、自然災害が発生した際のデマ情報などが毎日のように報道されています。企業レベルでも身代金目的のハッキングによる金銭的被害に止まらず、社内情報の漏洩、ホームページの書換えなどで、会社の評判や事業継続への影響が出ています。国のレベルに目を向けると、国家が支援するハッカー集団が他国の企業にサイバー攻撃を仕掛け、仮想通貨を盗むといった例も報告されています。加えて深刻なのは、電力などの国家の安全保障に関わる重要インフラに対する破壊や妨害を目的としたサイバー攻撃、侵入が行われている事実です。
近時のサイバー攻撃は一段と巧妙化、高度化、複雑化、組織化され、また、将来的にも、進化を続けるAI技術の更なる悪用が見込まれており、従来の防御対策を続けていくだけでは、これらの脅威に対抗していくことは不可能と考えられます。このため、対策の質的強化、特に重要インフラについては、安全保障の観点からも、政府権限を抜本的に強化して、所謂“能動的サイバー防御”に必要な法制度面の整備を行うことが政府内で検討されています。また、我が国が活気あるデジタル社会を今後実現して行く上では、重要インフラ以外も含め、サイバー攻撃に対する国家、社会全体の強靭化を確保していく必要があります。その意味でも、防御体制の基盤となるサイバーセキュリティ専門人材の育成が求められています。
そうした取り組みに対しては、例えば政府の権限強化に係る法制上の問題や、長年の懸案である専門人材育成の具体策など、様々なテーマが提議され、議論が進められています。また、我が国企業や国民が“サイバーセキュリティ問題に対する危機意識”をしっかりと共有することも、対策の実効性を確保する観点から、重要ではないかとの指摘もあります。
本ウェビナーでは、こうした状況を踏まえ、今後も更なるエスカレートが想定されるサイバー攻撃に如何に対峙し、自由で活力あるデジタル社会を実現するための方途を包括的に考察します。経済社会、人材、制度といった様々な側面から直面する課題への対応の在り方を議論し、サイバーセキュリティの未来を掘り下げていきます。
パネリストには「日本のインターネットの父」と呼ばれ、デジタル戦略の第一人者である慶応大学村井純教授(兼モデレーター)、情報セキュリティ関連の国際会議を企画・運営する会社の代表者で、セキュリティ人材育成問題にお詳しい(株)BLUE篠田佳奈代表取締役、デジタル社会における安全保障と法の関係を研究されている東大大学院宍戸常寿教授、何れも我が国を代表する論客の方々3名をお招きします。
<プログラム>
1. 17:00 - 17:05(5分)プログラム説明、スピーカー紹介(事務局)
2. 17:05 - 17:50(45分)各登壇者よりスピーチ(15分×3名)
3. 17:50 - 18:30(40分)ディスカッション・Q&A
4. 18:30 閉会
<講師略歴>
村井 純(むらい じゅん)氏
慶應義塾大学 教授
工学博士。1984年日本初の大学間コンピュータネットワーク「JUNET」を設立。1988年インターネットに関する研究コンソーシアム「WIDEプロジェクト」を発足させ、インターネット網の整備、普及に尽力。初期インターネットを、日本語をはじめとする多言語対応へと導く。内閣官房参与、デジタル庁顧問、他各省庁委員会主査等を多数務め、国際学会等でも活動。2013年ISOCの選ぶ「インターネットの殿堂(パイオニア部門)」入りを果たす。「日本のインターネットの父」として知られる。著書に「インターネット」(岩波新書)他多数。
篠田 佳奈(しのだ かな)氏
株式会社BLUE代表取締役/千葉工業大学変革センター研究員
セキュリティエンジニアを経て(株)ネオテニーに参画、暗号・セキュリティの調査研究、新規事業開発支援に従事。その後情報セキュリティ国際会議Black Hat Japanの企画・運営を経験。米国サイバー犯罪対策APWGのアジア・リエゾンとして活動。
内閣官房サイバー安全保障分野での対応能力向上に向けた有識者会議他、各省庁委員会に参加。
近年は国内外の組織と協力し、若者に情報セキュリティに関する専門技術学習の機会や、国境を超えて次世代の人材が繋がる場を提供。その中には1週間のトレーニング合宿のGCC、アジア選抜CTF競技ACSC、 選抜チーム対抗決勝戦ICC等がある。
世界トップクラスのサイバーセキュリティ国際会議 CODE BLUE発起人。千葉工業大学変革センター研究員。
宍戸 常寿(ししど じょうじ)氏
東京大学大学院法学政治学研究科教授
専門分野:通信経済、通信政策、AI政策
専門は憲法・情報法。1997年東京大学法学部卒業。東京都立大学法学部助教授、一橋大学大学院法学研究科准教授などを経て、2013年より現職。国立情報学研究所客員教授。主要著作に『デジタル・デモクラシーがやってくる!』(共著、中央公論新社、2020年)、『AIと社会と法』(共編著、有斐閣、2020年)等。
内閣官房サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議構成員。
【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター デジタル社会研究所(加藤、松沢、脇田)
- 事業内容
【 調査研究事業 】
-デジタル社会の実現
»インターネットガバナンスの在り方に関する研究会
»ブロードバンド社会経済研究会
»AIの活用における課題と施策に関する研究会
»データガバナンス研究会
-新通商ルール戦略
»新たな通商ルール戦略研究会
-中国からみた経済安全保障と内外政策
»中国研究会
»中国研究会の情報発信
-経済と安全保障
»経済と安全保障に関する研究会
-インド研究会
【 情報発信事業 】
-ウェビナー
-寄稿掲載
»岐路に立つ世界と混迷の行方(2024)
»現代のエコノミック・ステイトクラフト(2023)
»ロシア ウクライナ侵攻と今後の世界(2022) »ニューノーマルと社会(2020)
»コロナの先の世界(2020)
-出版
-実積寿也の米国会議参加報告
-インターネットガバナンス関連資料
-「AIの活用における課題と施策に関する研究会(AI研究会)」関連情報