CFIECウェビナー
「インド太平洋のパワーバランスと揺れる国際秩序の行方」
日時: 2023年5月30日 (火) 14:30~16:20
主催: 一般財団法人 国際経済連携推進センター(CFIEC)
講師: 神保 謙 慶應義塾大学 総合政策学部 教授(モデレーター)
川島 真 東京大学大学院 総合文化研究科 教授
大庭 三枝 神奈川大学 法学部・法学研究科 教授
福山 章子 (株)オウルズコンサルティンググループ チーフ通商アナリスト
(敬称略)
配信形式: オンラインセミナー (YouTube Live)
規模: 500名
参加費: 無料
お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/3588394/
<内容>
インド太平洋地域は、世界の政治的・経済的な重心と目されていますが、多様な課題も抱え、そのパワーバランスは不安定な状態にあります。日本が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)は米国のほかインド、ASEAN、最近では欧州や韓国も共有していますが、中国もこの地域に強い関心を持ち、一帯一路を推進しています。そのため、米国と中国、政治と経済の狭間で各国の目線は必ずしも一致していません。
それではこの地域の不透明さは、対中政策や民主主義という価値観、経済戦略の違いなどを整理するだけで読み解けるのでしょうか。米国、中国、インドという大国のほか、日本を始めASEANや欧州の経済主要国、新興国というパワーが多く集まるインド太平洋地域。各国が人口、経済、軍事、外交など様々な分野で影響力を駆使し、自国の利益のために合従連衡するその先をどう読み解けばよいのでしょうか。
本ウェビナーでは、各国の立場と利害、影響力、ポテンシャルなどを概観したうえで、この地域が今後どのように進展していくのか、そのことは今後の世界秩序においてどのような意味を持つのか、そして日本がこの地域で競争力を高め、自国の安全保障と経済発展を確保し、地域の平和と繁栄に寄与するための独自のアプローチは何か―。複合的な観点から考察していきます。
パネリストには、アジア太平洋の安全保障、日本の外交について造詣の深い慶應義塾大学教授の神保謙氏(兼モデレーター)、中国・台湾の政治外交に多くの知見を有する東京大学大学院教授の川島真氏、アジア太平洋、特にASEANの国際政治に精通する神奈川大学教授の大庭三枝氏、そして通商動向のビジネス影響分析、ルール形成戦略に詳しい(株)オウルズコンサルティンググループ チーフ通商アナリストの福山章子氏をお迎えします。
<プログラム>
1. 14:30 - 14:35 (5分) プログラム説明、スピーカー自己紹介 (事務局)
2. 14:35 - 14:40 (5分) 趣旨説明 (神保謙氏)
3. 14:40 - 14:55 (15分) プレゼンテーション (1) (福山章子氏)
4. 14:55 - 15:10 (15分) プレゼンテーション (2) (大庭三枝氏)
5. 15:10 - 15:25 (15分) プレゼンテーション (3) (川島真氏)
6. 15:25 - 15:40 (15分) プレゼンテーション (4) (神保謙氏)
7. 15:40 - 16:20 (40分) ディスカッション・事前質問に基づくQ&A
8. 16:20 閉会
<講師略歴>
◆神保 謙(じんぼ けん)氏(モデレーター)
慶應義塾大学 総合政策学部 教授
公益財団法人国際文化会館常務理事、アジア・パシフィック・イニシアティブ(API) プレジデント
兼職:キヤノングローバル戦略研究所主任研究員、東京財団政策研究所主席研究員
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了(政策・メディア博士)。専門は国際政治学、安全保障論、アジア太平洋の安全保障、日本の外交・防衛政策。
タマサート大学(タイ)で客員教授、國立政治大学(台湾)で客員准教授、南洋工科大学ラジャラトナム国際研究院(シンガポール)客員研究員を歴任。政府関係の役職として、防衛省参与(2020)、国家安全保障局顧問(2018-2020)、外務省政策評価アドバイザリーグループ委員などを歴任。
主な著書に『検証安倍政権:保守とリアリズムの政治』(共著、中央公論新社、2022)、『現代日本の地政学』(共著、中央公論新社、2017)、『民主党政権:失敗の研究』(共著、中央公論新社、2013)、『アジア太平洋の安全保障アーキテクチャ:地域安全保障の三層構造』(編著、日本評論社、2011年)、『学としての国際政治』(共著、有斐閣、2009年)、The New US Strategy towards Asia: Adapting to the American Pivot (共著、London: Routledge, 2015)、China's Power and Asian Security (共著、London: Routledge, 2014)など多数。
◆川島 真(かわしま しん)氏
東京大学大学院 総合文化研究科 教授
博士(文学、東京大学)。北海道大学法学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科准教授を経て、2015年4月より現職。中曽根康弘世界平和研究所研究本部長、日本国際フォーラム上席研究員、日本学術会議連携会員、外務省外交記録公開推進委員会委員、内閣府公文書管理委員会委員などを兼任。専門は中国・台湾の政治外交史、国際関係史。
著書:『よくわかる 現代中国政治』(編著、ミネルヴァ書房、2020年)、『UP plusアフターコロナ時代の米中関係と世界秩序』(編著、東京大学出版会、2020年)、『中国のフロンティア』(岩波書店、2017年)、『21世紀の「中華」』(中央公論新社、2016年)他、多数。
◆大庭 三枝(おおば みえ)氏
神奈川大学 法学部・法学研究科 教授
1968年東京生まれ。国際基督教大学卒業。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。東京大学大学院助手、東京理科大学准教授および教授、南洋工科大学(シンガポール)客員研究員、ハーバード大学日米関係プログラム研究員などを経て2020年4月より現職。専門は国際関係論、国際政治学、アジア太平洋/東アジアの国際政治、アジアの地域主義および地域統合。主な邦語主著として『アジア太平洋地域形成への道程:日豪のアイデンティティ模索と地域主義』ミネルヴァ書房、2004年(単著)、『重層的地域としてのアジア:対立と共存の構図』2014年、有斐閣(単著)、『東アジアのかたち:秩序形成と統合を巡る日米中ASEANの交差』2015年、千倉書房(共著)など。
2005年に第21回大平正芳記念賞、第6回NIRA大来政策研究賞受賞。2015年に第11回中曽根康弘奨励賞受賞。
◆福山 章子(ふくやま あやこ)氏
株式会社オウルズコンサルティンググループ チーフ通商アナリスト
経済産業省、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社を経て現職
経済産業省では、通商機構部、通商政策局アジア大洋州課、基準認証ユニット認証課(当時)等でFTA交渉、WTO交渉を含む幅広い通商・国際案件に従事。現職では、通商・国際動向のビジネス影響分析のプロジェクト多数。
著書に『稼げる FTA大全』(共著:日経BP社)がある他、日本経済新聞『RCEP署名 識者にきく』、『日英EPA署名 専門家の見方』、JBpress『バイデン政権が検討し始めたデジタル貿易協定はなぜ必要か?』、国際貿易投資研究所(ITI)『インド太平洋経済枠組み(IPEF)やQuadは米国企業の対中競争力を高めるか』、世界経済評論 『欧州・中国を中心とするデータ保護主義の現状と通商ルールの展望』、『日英EPAのビジネス影響』、日本機械輸出組合『デジタル貿易分野におけるルール形成(デジタル貿易協定)の動向』『通商動向における基準認証分野のビジネス影響』等通商・国際情勢関連の寄稿・講演多数。国際貿易投資研究所(ITI)米国研究会委員、通関士有資格者
【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター 佐藤、川西
- 事業内容
【 調査研究事業 】
-デジタル社会の実現
»インターネットガバナンスの在り方に関する研究会
»ブロードバンド社会経済研究会
»AIの活用における課題と施策に関する研究会
»データガバナンス研究会
-新通商ルール戦略
»新たな通商ルール戦略研究会
-中国からみた経済安全保障と内外政策
»中国研究会
»中国研究会の情報発信
-経済と安全保障
»経済と安全保障に関する研究会
-インド研究会
【 情報発信事業 】
-ウェビナー
-寄稿掲載
»岐路に立つ世界と混迷の行方(2024)
»現代のエコノミック・ステイトクラフト(2023)
»ロシア ウクライナ侵攻と今後の世界(2022) »ニューノーマルと社会(2020)
»コロナの先の世界(2020)
-出版
-実積寿也の米国会議参加報告
-インターネットガバナンス関連資料
-「AIの活用における課題と施策に関する研究会(AI研究会)」関連情報