CFIECウェビナー
「デジタル未来における3つの危機」-ネットの危機、プライバシーの危機、データ流通の危機-
日時: 2023年4月11日(火)10:00~11:45
主催: 一般財団法人 国際経済連携推進センター (CFIEC)
講師: 江崎 浩 東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授
石井 夏生利 中央大学 国際情報学部 教授
越塚 登 東京大学大学院 情報学環 教授
横澤 誠 国際経済連携推進センター 理事 (モデレーター)
(敬称略)
配信形式: オンラインセミナー (YouTube Live)
規模: 300名
参加費: 無料
お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/3544857/
<内容>
「デジタル未来」とは、産業やお金の流れが中心で語られる「経済」の範囲を超えて、社会や生活、文化にまで「デジタル」が浸透しつつあることを踏まえた新たな概念です。2022年12月、OECD(経済協力開発機構)のデジタル閣僚会議にて採択された宣言文に基づいています。今後はデジタル経済の発展と振興はもとより、「ウェル・ビーイング(満足できる生活環境)」の概念から人々の幸福を追求し、格差や差別、戦争、地球温暖化などを含めた総体としての課題にデジタル変革を通じて取り組む姿勢を示したものです。
今日、企業も国も社会もデジタル変革を急いでいます。一方、変革プロセスでの失敗や技術的な問題の発生によって期待する成果が得られなかった場合、人々はデジタル変革について疑問を抱くようになります。同時に、新しい技術の急速な発展によって、従来の技術や手法がすでに陳腐化していることがあります。このような状況では、現代のテクノロジーに追いつこうとするために多大な労力と費用を費やさなければならなくなります。
また、デジタル変革には人的な側面があり、生活者や従業員、デジタルの「ユーザー」の意欲や能力に大きく依存しています。しかし、すべての人々が変革に参加したいとは限らず、中には新しい技術やプロセスについて理解が足りない場合もあります。これらの課題は、社会全体のデジタル変革を成功させ、明るいデジタル未来に導くために適切な計画とリソースを備え、総体として取り組むことが重要であることを示しています。
今回は、(1)ネットの危機、(2)プライバシーの危機、(3)データ流通の危機の3つの「デジタル未来」に対する危機について取り上げます。それぞれ日本を代表する専門家の先生からのご講演に続き、各分野の視点を交換した議論の場を設け、日本のデジタル未来についての活路を見出して参ります。
モデレーターは、国際経済連携推進センター(CFIEC)の横澤が務めます。
<プログラム>
1. 10:00 - 10:05 (5分) プログラム説明、スピーカー自己紹介 (事務局)
2. 10:05 - 10:10 (5分) 趣旨説明 (横澤 誠氏)
3. 10:10 - 10:25 (15分) プレゼンテーション (1) (江崎浩氏)
4. 10:25 - 10:40 (15分) プレゼンテーション (2) (石井夏生利氏)
5. 10:40 - 10:55 (15分) プレゼンテーション (3) (越塚登氏)
6. 10:55 - 11:40 (45分) ディスカッション・事前質問に基づくQ&A
7. 11:40 閉会
<講師略歴>
◆江崎 浩 (えさき ひろし) 氏
東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授
1987年 九州大学工学部電子工学科 修士課程 了。
同年4月(株)東芝に入社。1990年より2年間 米国ニュージャージ州ベルコア社、1994年より2年間 米国ニューヨーク市コロンビア大学にて客員研究員。1994年ラベルスイッチ技術のもととなるセルスイッチルータ技術をIETFに提案し、その後、セルスイッチルータの研究・開発・マーケティングに従事。1998年10月より東京大学 大型計算機センター助教授、2001年4月より東京大学 情報理工学系研究科 助教授。2005年4月より現職。
WIDEプロジェクト代表。MPLS-JAPAN代表、IPv6普及・高度化推進協議会専務理事、JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)理事長、東大グリーンICTプロジェクト代表、日本データセンター協会 副理事長/運営委員会委員長、IPTVフォーラム理事長、デジタル庁 シニア・エキスパート。工学博士(東京大学)。
著書に「サイバーファースト~デジタルとリアルの逆転経済」(インプレス社、2017年6月)、「インターネット・バイ・デザイン」(東京大学出版会、2016年6月)、「なぜ東大は30%の節電に成功したのか?」(幻冬舎2012年3月)。
◆石井 夏生利 (いしい かおり) 氏
中央大学 国際情報学部 教授
2007年3月 中央大学大学院 法学研究科国際企業関係法専攻 博士後期課程修了 博士(法学)
東京都立大学法学部卒業後、弁護士業務、情報セキュリティ大学院大学准教授、筑波大学図書館情報メディア系准教授などを経て、2019年4月より現職。
専門は、プライバシー・個人情報保護法、情報法。
総務省情報通信審議会委員、政府税制調査会特別委員、経済産業省産業構造審議会臨時委員、新技術等効果評価委員会委員等。
主な著書は、『個人情報保護法の理念と現代的課題─プライバシー権の歴史と国際的視点』(勁草書房、2008年)、『新版個人情報保護法の現在と未来─世界的潮流と日本の将来像─』(勁草書房、2017年)、『EUデータ保護法』(勁草書房、2020年)、『個人情報保護法コンメンタール』(勁草書房、2021年)等。
◆越塚 登 (こしづか のぼる) 氏
東京大学大学院 情報学環 教授
1994年 東京大学大学院理学系研究科情報科学専攻 博士課程修了、博士(理学)。
東京工業大学助手、東京大学大学院人文社会系研究科 助教授、同 情報基盤センター 助教授、大学院情報学環 助教授を経て、2009年より現職。2018年 同 副学環長、2019年 同 学環長。
2002年よりYRPユビキタス・ネットワーキング研究所・副所長を兼務。
その他、一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構理事、気象ビジネス推進コンソーシアム会長、内閣府 国家戦略特区諮問会議の有識者議員、高知県IoT推進アドバイザなどを務める。
専門は計算機科学。ユビキタスコンピューティングの研究を通じて、場所情報サービス、食品・医薬品・工業製品等のトレーサビリティ、特に、IoT(モノのインターネット)やオープンデータ、スマートビル、スマートシティなどの研究に取り組んでいる。
◆横澤 誠 (よこざわ まこと) 氏 (モデレーター)
一般財団法人国際経済連携推進センター 理事
2019年度まで野村総合研究所上席研究員、京都大学との産学連携研究開発や研究室運営を担当後、2020年4月より国際経済連携推進センターでデジタル分野の調査研究と政策立案を担当。OECD産業経済諮問委員会デジタル委員会共同委員長、ICC(国際商業会議所)デジタル経済委員会アンバサダー(アジア太平洋地域)、B20インドデジタル変革TF共同議長、経団連デジタル推進委員会国際戦略WG主査、NEDO技術委員など。
主な(共)著書に「シリコンバレー・モデル」(NTT出版1995年)、「ユビキタス・ネットワーク」(野村総合研究所2000年)、「コロナの先の世界」(国際経済連携推進センター2020年)など。
【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター 堤
- 事業内容
【 調査研究事業 】
-デジタル社会の実現
»インターネットガバナンスの在り方に関する研究会
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»AIの活用における課題と施策に関する研究会
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-新通商ルール戦略
»新たな通商ルール戦略研究会
-中国からみた経済安全保障と内外政策
»中国研究会
»中国研究会の情報発信
-経済と安全保障
»経済と安全保障に関する研究会
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【 情報発信事業 】
-ウェビナー
-寄稿掲載
»岐路に立つ世界と混迷の行方(2024)
»現代のエコノミック・ステイトクラフト(2023)
»ロシア ウクライナ侵攻と今後の世界(2022) »ニューノーマルと社会(2020)
»コロナの先の世界(2020)
-出版
-実積寿也の米国会議参加報告
-インターネットガバナンス関連資料
-「AIの活用における課題と施策に関する研究会(AI研究会)」関連情報