国際情勢ウェビナー「アフガン問題~激動する国際地政学と日本の対応~」【2021/09/15】

国際情勢ウェビナー
「アフガン問題~激動する国際地政学と日本の対応~」


日時:2021年9月15日(水) 10時15分~12時
主催:一般財団法人国際経済連携推進センター
後援:日本貿易振興機構 (ジェトロ)
講師:
袴田 茂樹 氏 モデレーター/青山学院大学・新潟県立大学 名誉教授
北岡 伸一 氏 国際協力機構 (JICA) 理事長
宮家 邦彦 氏 一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
廣瀬 陽子 氏 慶應義塾大学 総合政策学部 教授

形式:オンライン (YouTube Live)
規模:400名
参加費:無料

お申し込みは、下記URLよりお願い致します。
https://peatix.com/event/1995272

<内容>
アフガニスタンで2001年に政権を追われて反政府勢力となっていたイスラム過激派のタリバンが、バイデン大統領によるアフガンからの米軍撤退声明で一挙に勢いづき、首都カブールを制圧した。また、イスラム過激派IS系の悲惨な自爆テロも生じ、これらはアフガン国内の混乱だけでなく、世界の地政学的変動もひき起こしている。
イスラム首長国がアフガンに復活するのか、それは国内的には何を意味するのか、欧米諸国や中露はアフガン情勢にどう対応するか、イスラム過激派の台頭が中東諸国や他の地域に及ぼす影響は如何なるものか……等々、多くの複雑な問題が生じている。
また、今回のバイデン政権の対応に対しても、米軍の「撤退」ではなく「敗北」であって米国の国際的信用は地に落ちたとの見方もあれば、米政権に見通しの甘さはあったが、今後米国が中露やインド太平洋地域に注力するためにはやむを得ない対応だったとの見解もある。
資金面では米国に次ぐ支援国であった日本は、今後アフガンに対してどう対応するのか、日米安保条約に対する従来のわが国の対応を見直す必要があるか、といった問題も考える必要がある。また紛争地からの退避問題は、非常時の自衛隊や憲法・法律の問題も絡む。
本ウェビナーでは、国際政治の著名な研究者で、わが国の対外政策の第一線で活躍しておられる有識者の皆様を招いて、最もホットな問題について報告、討論し、また視聴者からの意見や質問にも答えて頂く。

<プログラム>
1. 10:15 - 10:20 (5分) プログラム説明、スピーカー自己紹介 (事務局)
2. 10:20 - 10:25 (5分) 趣旨説明 (袴田茂樹氏)
3. 10:25 - 10:40 (15分) プレゼンテーション (1) (北岡伸一氏)
4. 10:40 - 10:55 (15分) プレゼンテーション (2) (宮家邦彦氏)
5. 10:55 - 11:10 (15分) プレゼンテーション (3) (廣瀬陽子氏)
6. 11:10 - 12:00 (50分) ディスカッション・Q&A
7. 12:00 閉会

<講師略歴>
モデレーター
袴田 茂樹 (はかまだ しげき) 氏
青山学院大学 名誉教授、新潟県立大学 名誉教授
国際経済連携推進センター(CFIEC) 評議員
1967年東京大学文学部哲学科卒、モスクワ大学大学院修了、東京大学大学院国際関係論博士課程単位取得退学。プリンストン大学客員研究員、東京大学大学院客員教授、ウズベキスタン世界経済外交大学客員教授、青山学院大学 国際政治経済学部 学部長等を歴任。ロシア東欧学会元代表理事、安全保障問題研究会会長。サントリー学芸賞元選考委員。
専門:現代ロシア論、国際政治学
著書:『現代ロシアを見る眼「プーチンの十年」の衝撃』(共著・NHKブックス、 2010年)、『現代ロシアを読み解く ― 社会主義から「中世社会」へ』(ちくま新書、 2002年)、『プーチンのロシア 法独裁への道』(NTT出版、 2000年)、『沈みゆく大国 ― ロシアと日本の世紀末から』(新潮社、 1996年)、『文化のリアリティ ― 日本・ロシア知識人 深層の精神世界』(筑摩書房、1995年)、『ロシアのジレンマ ―深層の社会力学』(筑摩書房、1993年)、『ソ連-誤解を解く25の視角』(中公新書、 1987年)、『深層の社会主義 ―ソ連・東欧・中国こころの探訪』(筑摩書房、 1987年、サントリー学芸賞)など多数。

北岡 伸一 (きたおか しんいち) 氏
国際協力機構(JICA)理事長
東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学法学部教授などを経て、1997年-2012年3月東京大学教授、2004年-2006年国連代表部特命全権大使。2012-2015年国際大学学長、2014年-2016年政策研究大学院大学特別教授、2015年より国際協力機構(JICA)理事長。日韓歴史共同研究委員会委員、日中歴史共同研究委員会座長、「いわゆる『密約』問題に関する有識者委員会」座長、「安全保障と防衛力に関する懇談会」座長、「パリ協定長期成長戦略懇談会」座長などを歴任。紫綬褒章受章(2011年)、東京大学名誉教授、立教大学名誉教授。
専門分野:日本政治外交史
主な著書に『明治維新の意味』(新潮社、2020)、『世界地図を読み直す:均衡と協力の地政学』(新潮社、2019)、『門戸開放政策と日本』(東大出版会、2015)、『政党から軍部へ<日本の近代5>』(中公文庫、2013)、『官僚制としての日本陸軍』(筑摩書房、2012)、『清沢洌』(中公新書、2004。サントリー学芸賞)など。

宮家 邦彦 (みやけ くにひこ) 氏
一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
株式会社外交政策研究所代表、立命館大学客員教授、中東調査会顧問、内閣官房参与(外交)
1978年 東京大学法学部卒業後、外務省入省。外務大臣秘書官、在米国大使館一等書記官、中近東第二課長、中近東第一課長、日米安全保障条約課長、在中国大使館公使、在イラク大使館公使、中東アフリカ局参事官等を経て、2005年退官。外交政策研究所代表に就任。2007年 立命館大学客員教授、2006年-2007年 総理公邸連絡調整官、2009年より現職。
研究分野:外交・安全保障
主な著書に『中国が抱える9つの国際問題』(ビジネス教育出版社、2021年)、『「力の大真空」が世界史を変える 構図が変化し始めた国際情勢』(PHP研究所 単行本、2017年)、『AI時代の新・地政学』(新潮社、2016年)など。

廣瀬 陽子 (ひろせ ようこ) 氏
慶應義塾大学総合政策学部教授
慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了・同博士課程単位取得退学。政策・メディア博士(慶應義塾大学)。その間、国際連合大学秋野フェローとしてアゼルバイジャン留学。日本学術振興会特別研究員【PD】、慶應義塾大学総合政策学部専任講師、東京外国語大学大学院地域文化研究科准教授、静岡県立大学国際関係学部准教授、慶應義塾大学総合政策学部准教授などを経て、2016年より現職。米国・コロンビア大学・ハリマン研究所客員研究員、フィンランド・ヘルシンキ大学・アレクサンテリ研究所客員研究員として在外研究。歴任。2018年-2020年国家安全保障局顧問など、政府の委員も多数歴任。
専門分野:国際政治、紛争・平和研究、旧ソ連地域研究(特にコーカサス)
主な著書に『ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略』(講談社、2021年)、『ロシアと中国 反米の戦略』(筑摩新書、2018年)、『コーカサス 国際関係の十字路』(集英社新書、2008年/アジア・太平洋賞特別賞受賞)、共著に『新しい地政学』(東洋経済出版社、 2020年)など多数。


【本ウェビナー事務局】
国際経済連携推進センター 佐藤、富所、川西