ブロードバンド社会経済研究会

ブロードバンド社会経済研究会

 情報通信技術の進展により、ブロードバンド社会が世界各国で実現されつつあります。スマートフォンなどの用途が飛躍的に拡大し、自動運転やAIの活用等、日常的にデジタル技術の恩恵を受けられる環境が急速に整備され、社会経済に大きな価値が生まれる一方で、ブロードバンド普及にともなう課題も顕在化してきました。この研究会では、海外の事情とも比較しながら、安心、安全なブロードバンド社会実現のための政策を検討します。当面はOTT※事業者をめぐる公平負担問題やプラットフォーム規制を中心に調査研究を行います。
 ブロードバンドは生活に密着した問題であるにも関わらず、日本ではあまり国民の理解が得られていない分野でもあり、調査研究と並行し一般にも理解が広まるようなアウトプットについても検討を進めて参ります。
 さらに、今後1年間主査が米国で調査活動を行うため、当研究会活動の一環として主に米国内で開催される学会やフォーラム等に参加し、レポートを発信していきます。

  ※OTT:Over The Topの略で、通信事業者やインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)が提供したブロードバンドインフラの機能を活用して、音声、動画などのさまざまなコンテンツやサービスを提供するビジネス形態を指す

主査:実積 寿也(中央大学 総合政策学部 教授)
委員:中村 彰宏(中央大学 経済学部 教授)
   高口 鉄平(静岡大学 情報学部 教授)
   江村 克之(福島国際研究教育機構 理事)
   森  亮二(英知法律事務所 パートナー弁護士)

実積寿也の米国会議参加報告

第1回会合
 2023年10月31日開催。主査によるイベント(MWC Las Vegas2023)参加報告(詳細報告書[PDF])と、今後のアウトプットについて議論。
<今後のアウトプットについて>
ブロードバンドに関する課題や動き等について、海外事例も交えながら国内向け報告書やウェビナー等で発信を行っていく。また、専門的な報告書より一般にも理解できるような解説をまとめて情報発信していくのはどうかという案に対し、あまり技術的に詳しくない人が見ても理解できるような工夫が必要、日本と米国の状況の違いを分かりやすく表現できないか、専門家ではない人間の目線でまとめるのがいいのではないか、といったコメントが委員から出された。

第2回会合
 2023年12月13日開催。主査によるイベント(U.S. Broadband Summit)参加報告(詳細報告書[PDF])と、本研究会で、海外論文をベースに今後どのような検討およびまとめを作成していくかについて議論(議事要旨[PDF])。

第3回会合
 2024年2月2日開催。中村委員より、2021年の自身論文を基に作成したまとめ資料の内容について説明を受け、質疑。特に論文で議論された分析手法の新規性をいかにして分かりやすく的確に抽出するかについて議論した。

第4回会合
 2024年3月6日開催。ブロードバンドの政策問題に関し米国で行われた3つのイベント(詳細報告書 [CES:PDF] [Silicon Flatirons:PDF] [NARUC2024:PDF])について、出席した主査より説明を受け、日米比較や政策的課題について議論した。

第5回会合
 2024 年5 月23 日開催。ブロードバンドや AI に関して米国で行われた 4 つのイベント(詳細報告書 [Broadband Measurement Summit :PDF] [SXSW2024 :PDF] [NAB Show2024 :PDF] ,ABA 72nd) について、出席した主査より説明を受け、最新の状況を議論を行った。

第6回会合
 2024 年7 月26 日開催。ブロードバンドに関して米国で行われたイベント(WISPA Mid Atlantic Broadband Summit)参加報告(詳細報告書 [PDF] と、ブロードバンド業界の鳥瞰図をもとに、今後研究会で行う予定の市場調査の内容について議論を行った。